新型コロナウイルス感染の行方が見えないまま新年度を迎えることになりました。読者のみなさまが、いかがお過ごしでいらっしゃるか心にかかっております。
感染拡大の緊急事態が濃厚になってきた2月下旬より、当館も状況の推移を見守りつつさまざまな対処を進めてまいりました。
2月28日より、児童室・資料室は貸出返却のみの短時間利用で開室し、ご見学も少人数のみを受け入れていましたが、3月27日からは休館としました。かつら文庫も、子どもの利用、大人の見学とも中止しています。再開時期は未定です。全国的な休校措置を受け、2月29日より読み聞かせやブックトークのYouTube配信も試みました。
また、予定していた各種催し、講座などは、次頁一覧のとおり中止または延期とし、関係者にご連絡いたしました。その他の改変もホームページにて随時お知らせしてきました。
3月5日に開催を予定していた理事会は、電磁的方法および書面にて行い、2020年度事業計画および収支予算をご承認いただきました。本来でしたらそのあらましをお知らせするところですが、その後、大幅な変更を余儀なくされましたので、ある程度見通しのついたところで改めてお届けしたいと思います。
休館にともない、職員の勤務体制も見直し、交代で必要最小限の出勤を11時から15時の時短で行うことにし、できる限り自宅での勤務に切り替えております。ご注文出版物の発送、お電話への対応などに遅れが生じるかもしれませんが、どうぞご容赦ください。
施設のご利用や講座・催しを中心にたくさんのご迷惑をおかけすることになりましたが、事態収束の目途が立つまでは、今できることを見極めて、それに集中したいと考えています。『知識の海へ』や『お話のリスト』続巻、「愛蔵版おはなしのろうそく11」、機関誌などの編集準備や、新刊書の選定、書評執筆、蔵書データベースの確認作業、事業報告作成、ウェブ活用の開拓、支援者拡大や安定した財団運営のための将来計画など。ほかにも先延ばしにしていたお話をおぼえる、新しいブックトークを作るなど、このような状況だからこそ、気持ちを落ち着けて向き合えることがあるでしょう。よりよい成果をお届けできるよう力を尽くしたいと思います。
なお、事業の最新情報につきましては、引き続きホームページをご覧いただくか、お電話、ファックスにてお問合せください。
平常に戻るにはまだ時間がかかることが予想されます。みなさまも、どうか心身ともにお健やかにお過ごしくださいますようお祈り申し上げます。
2020年4月2日記